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   JAZZ Danceが上達する七つの心得とは?




「三 視線〜見ることと、踊ること〜」


                        心★★ 技★★★ 体★★


三つ目の心得は『視線』。



▼あなたは踊るときに、どこを見ていますか?

あなたは踊るときに、どこを見ていますか?
「鏡」?
「鏡」に映った自分?
「鏡」に映った自分のつま先?
「鏡」に映った自分が踊っている振りがうまくできているかどうか?

そう、、、「鏡」を見ていませんか?


だれでも最初の頃は、振りを覚えたり、自分がちゃんとできているかを鏡を使って確認します。

たとえば、JAZZのウォーミングアップで、プリエをやることがありますよね。
その時、どこを見てますか?

きっと「鏡」に映った自分を見ているはずです。
プリエしたときの自分の膝の角度、位置、、、
ターンデュのときのつま先が曲がってないかとか、手の動きなど。

姿勢や位置、角度をチェックするために鏡は非常に重要です。
ですが、その「鏡」が上達をジャマしてしまうときがあるのです。


よくスタジオダンサーがいわれる言葉があります。

「スタジオでは大きく動けてるけど、
 舞台に立つと、なんかもったいないなぁ、、、」
とか。

逆に、スタジオダンサー自身も感じていることがあります。
「鏡がないところで踊ると、何だかうまく踊れないなぁ」って。

これは『視線』をうまく使えていないからです。
では、なぜダンスに『視線』が必要なのでしょうか?



▼視線と、その距離感とは?

たとえば、ある人が月を見ていました。
あなたが、その人を見たとき、なんと思うでしょう?

「あー、あの人、月を見てるなぁ」。

たとえば、ある人が道の脇に咲いている小さなタンポポの花を見ていました。
あなたが、その人を見たとき、なんと思うでしょう?

「あー、あの人、タンポポを見てるなぁ」。

「そんなの、あたり前じゃん?」って思った方、ありがとうございます。
ずばり、あたり前でございます、ハイ。


ですが、もう一度、考えてみてください。
あなたが踊っているとき、まわりからあなたを見たとき、どう思われるか?
「あー、あの人(あなた)、鏡を見て踊ってるなぁ」。

そうです。
『視線』と、 その見ている対象との距離感は、はっきりと現れるのです。

あなたが鏡を見て踊っているならば、当然のことながら、
「鏡を見て、踊っている」ようにしか見えません。


では、どうすればいいのか?
答えは簡単です。

“対象を意識する”のです。

『視線』と、その見ている対象との距離感が現れるといいました。
つまり、何を見ているか、その対象がはっきりと意識できれば、それが現れるのです。

では、普段から何をこころがければいいのでしょうか?



▼レッスンで意識しなければならないこと

レッスンを受けているときに、あなたはどこを見ていますか?
やっぱり「鏡」ですよね?(、、、、って、しつこいですね)

もちろん、いいんですよ、「鏡」を確認したって。
ただ見ちゃダメです。

人間は、見ているものの距離感が現れてしまうのです。


レッスンで、自分の体がどうなっているかなんて、『呼吸』の心得でもありましたが、
今の自分の【体】の状態がわかっていればいいことなんです。

つまり、わざわざ「鏡」を見なくても、自分のつま先が伸びているか、わかりますよね?
感じることができますよね?

でも、スタジオだと、「鏡」が目の前であるせいで、どうしても見てしまいます。
その気持ちもよくわかります、わたしもそうでしたから。

当時の私は、レッスン始まってから、終わるまで、ずーーっと、自分を見てました。
まわりから、「あいつは、ナルシストとちゃうか?」といわれるくらい(笑)

でも、それじゃぁ、だめですよね、やっぱり。。。


では、レッスンの時、どこをみればいいのか?

“自分の体を見るときは、ポイントではなく、全体を見る”のです。

何をするにしても、ついつい、指先や足先を念入りに見てしまいがちです。
これをスパッと辞めましょう。


自分の全体を見るのです。全体を自分の動きを確認するのです。
指先や足先を細かく見てしまうと、ある特定の部分に意識が集中してしまいます。
そうすると、姿勢も悪くなるし、距離感も短くなってしまい、その結果、振りもうまく踊れず、
指先や足先をうまく動かせなくなってしまいます。


大切なのは、自分の全体を “一歩引いて見る感覚”です。

指先や足先など、体の一部分の細かい形を追うのではなく、体全体の動き、流れ、イメージを
見るのです、そして感じるのです。
そのためには、『呼吸』の心得でもあったように、胸式呼吸で、一度、空気を
胸にたくさん送り込んでください。
そうして、少し引いて自分の全体を見てください。

こうすることで、姿勢も良くなり、距離感も少し出てきます。
そして、姿勢や距離感も良くなることで、振りの形、プリエの形がきれいになってきます。

指先や足先が曲がっているかどうか、自分の体をよく意識してみてください。
曲がっているか伸びているか、グーなのか、パーなのか、、、
実は、「鏡」なんて見なくても、きっとわかるはずです。


▼舞台やショータイムにて

先ほどもありましたが、舞台やクラブでのショータイムで踊るときに、どこを見ればいいのか?
まずは、お客様全員を見てください、そして、その『空間』を見てください、感じてください。

ショータイムであれば、来ているお客様をしっかり見る。

目の前だから少し照れくさいかもしれませんが、しっかり見るんです。
私も最初、とっても照れくさくて、上の照明や、柱ばっかり見てました(笑)。
でも、それでは、踊りのパワーが見ている人に通じないのです。

今では、最近ではショータイムで踊るときは、お客様の目をジッと見て踊るようにしています。
とっても、熱いハートが伝わります。

特に「キャァキャァ」「ウォーウォー」 いってくれる人を見ますね。
そうすることで、自分のテンションもあがってきます。


また、大きな舞台であれば、二階席はたまた三階席のお客様までもしっかり見るのです。
見ることによって、その距離まで自分の意識が到達します。
そうすると、それを見ている人に、その距離感が感じられ、より大きな踊りに見えるのです。

逆に、三階席のお客様であれば、三階席のお客様までの『空間』を意識して踊らなければ、
三階席のお客様まで自分の踊りが伝わらないのです。
(うーん、舌を噛みそう)


次に、実際の踊りの中で意識しなければならないものによって、『視線』を意識してください。

もっというと、、、
「月を見る踊り」であれば、「月を見ている距離感」。
「恋人への踊り」であれば、「目の前の、または遠くへの恋人への距離感」。

踊りのなかの振りの距離感を意識してください。
きっと、あなたの踊りはもっともっと素敵な踊りになります!



▼『視線』と『空間』

そして、普段から、この『視線』を意識して踊ってなければなりません。
いきなり、舞台に立ったときに、客席の人たちや、舞台の空間を意識してもダメなのです。

後に説明する七つの心得の一つ『空間』の心得を体得するには、まずは、
この『視線』の心得を体得しないとダメです。
『視線』って、とっても大切ですよね、わかっていただけました?

あなたも、今日から、この『視線』を意識してみてください!

見るのです!見るのです! 見る見る見る見る!!!


・・・きっと踊りが素敵な踊りに変わっていきます!!






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