ダンスあれこれ話「先生、私のこと覚えてますか?!」
JAZZ-O.comバナー
ジャズダンサー上達サイト
ダンスあれこれ話
> 先生、私のこと覚えてますか?!

「先生、私のこと覚えてますか?!」
えっと、、、


「先生、私のこと覚えてますか?!」





いつもレッスンでは後ろの方で、モジモジして、、、
彼女の第一印象はそんな感じ。

といっても、最初に会ったのは小学生。

お友達と一緒に入会したんですが、
その子は、友達に連れられて、、、

友達はダンスに乗り気でしたが、
その子はそんなに乗り気ではない感じでした。

しかも、その子は内気な感じで、、、

そして、昔の私と同じように、
運動が苦手で、リズム感も無く、、、

なかなかダンスも上達できず、、、

「あの子、元気なかったし、、、
 もうダンス辞めちゃうかな。」

そんなことを思ってました。


ですが、それからも休むことなく、
毎度毎度、後ろの方でモジモジしながらも、
レッスンは欠かさず参加していました。

すると、ダンスも少しずつ上達して、、、


それから何か月か経つと、
彼女を連れてきた友達の方が
ダンスを辞めてしまいまして、、、

「きっと一緒に辞めちゃうのかな。」


なんて思っていると、
彼女一人でも、レッスンに来ていました。

もちろん、後ろの方でモジモジしていましたが。


それからしばらく経って、、、

レッスンに来てモジモジしている彼女、、、
でも、どことなく、いつもより元気がなく、、、

「どうしたの?」

と聞くと、突然泣き出す彼女、、、


レッスン後、落ち着いてから話を聞くと、、、

「私、引っ越すんです。」


親の都合で引っ越すことになり、しかも、
中学受験に合格して、有名中学に進学するとのこと。

「でっ、でも、、、

 私、ダンス、だっ、大好きだから、、、
 また必ず先生の、れっ、れっ、、、れっ、、、

 レッスン受けに来ますから、、、

 え〜ん、、、」


内気で大人しい子が、本音をよく打ち明けてくれました。

「いつでも待ってるよ!」



それから数年、、、

たまに、彼女のことを思い出すこともありましたが、
レッスンに現れることはありませんでした。

でも、きっと新しい場所で頑張ってるんだろうなぁって。


そんなある日、、、

キッズクラスの体験レッスン。

ひとりの女の子が、お母さんの陰にモジモジ隠れて、
こちらをチラチラ様子をうかがっていました。

お母さんが、、、

「ほらほら、元気だして!
 ひとりでご挨拶してごらん!!」

とっても、ハキハキしたお母さん。
その勢いに押されて、女の子がボソボソと、、、

「こっ、こんにちは、、、」

消え入るような声でご挨拶をしてくれました。

すると、お母さん、、、

「そんなんじゃ、ダメでしょ!
 こうやって挨拶するの!

 お母さん、お手本みせるから、みててね!」

と、私の前に。


「先生、こんにちは!」

と元気にお手本を見せてくれました。

振り返って、子供に、得意げな顔をするお母さん、、、
すると、突然、、、


「って、先生、私のこと覚えてますか?!」


そこで、ようやく気が付きました。


そのお母さんが、あのモジモジしていた女の子だってことを。

『え〜っ、お母さんになってる!!!』


もちろん、覚えてました。

どことなく、その女の子がそっくりだったし、、、
面影もあったし、、、

「っていうか、すごい元気なお母さんになってる!」

そこにビックリしました。
あの頃は、あんなにモジモジしてたのに(笑)。


って、子供はモジモジしてるけれど、
まさに、立場が逆転してる。


「先生、お久しぶりです!

 あれから中学進学で、私、変わったんです。

 小学生までは何も出来無い子で、
 モジモジしてて、、、

 でも、ダンスをするようになって、
 最初は何も出来無かったけど、、、

 少しずつ練習して、、、
 少しずつ色んなことが出来るようになって、、、

 それが自信につながって、、、

 だから、中学進学で、、、
 それを機に変わろうって!

 で、中学から新しい自分になれたんです!

 それもこれも、先生のおかげです!


 先生があきらめずに、私を教えてくれたからです!



 もう一度、レッスンを受けに行くって、、、
 でも、なかなか受けれなくて、、、


 気が付いたら、お母さんになってて(笑)。


 だから、子供にダンスを受けてもらおうって!」



いや、ホント、嬉しかったですね。


ダンスを通して、いろいろ頑張れるようになったんだなと、
そして、私のことを覚えていてくれたこと、、、

っていうか、ダンスを通して、
良い方向へ変わって行けたんだなぁって。


ダンスって、良いですよね、やっぱり。

ホント、私は幸せ者です。



さてさて、そのお母さんの、、、子供、、、

レッスン中も、ずっと後ろの方でモジモジと、、、
でも、あきらめずに最後まで頑張ってました。

ホント、当時の、その子そっくりでしたね。


似るんですかね、親子だから。



にしても、もう子供がいるなんて(笑)。


にしても、その子供を私が教えるなんて(笑)。



年を取ったなぁ、、、わしも、、、

ゴホゴホッ、、、もう、おじいちゃんじゃ(笑)。


最近、そんなこと多いなぁ。





そんなことを思い出す、4月です、ゴホ♪


【↓気に入って頂ければシェアを(笑)】




→ダンスあれこれ話
→ジャズダンス上達サイト TOP Page
Copyright (C) 2023 JAZZ-O. All Rights Reserved.   web@jazz-o.com